客先常駐の現場を変えたい!どうすればいい?

B!

このページでは客先常駐SEと現場変更についてお話していこうと思います。

  • 客先常駐しているが現場を変えてもらえない
  • 自社の営業や組織に対して不信感を持っている
  • 客先常駐を辞めたい
  • 転職したいと思っている

こういった方向けの記事です。
是非参考にしてみてください。

【結論】エンジニアの意思は無視。客先は変えたくても変えられない。

結論からいうと客先常駐での現場決定はエンジニアの意思ではなく会社の都合で決まります。
もちろんできる限りエンジニアの希望をかなえようとする良心的なSES企業もあると思いますが、最優先すべきなのは会社の都合であることは間違いありません。
著者はSES営業を経験していたのでこのあたりの裏事情についてはよく知っているつもりです。
基本的には、

  • 単価の高いクライアントの現場に行かせる
  • 実績を作りたいクライアントの現場に行かせる

というのがSES企業のベースとなる戦略です。

ですから、基本的に現場は変えられません。

それぞれについて説明していこうと思います。

単価の高いクライアントの現場に行かせる理由について

会社が現場を選ぶ基準としてまず単価が高いという点があげられます。
客先常駐型で人を派遣している企業というのは営利企業です。
そのため少しでも利益のでる企業に派遣したほうが会社にとってメリットがあるのはいうまでもありません。

案件によって単価というのは全く異なります。
また、営業マンの給料や評価に直結する場合もありますので、エンジニアの意向が後回しにされてしまうというのがこの業界での常識となっているのです。

転職パンダ

ちなみにですが、現場についてエンジニアが我儘(わがまま)をいうとどうなるのでしょうか?
エンジニアの意思を優先して仮に単価の低い案件に入ったとすると営業、エンジニアの評価とも最悪となります。

著者の経験だとこういったエンジニアは

  • ワガママというレッテルを張られる
  • 人事考課で低い評価をつけられる
  • 年収や賞与に悪影響がある
  • 役職や出世にも悪影響がある

というケースがほとんどです。
逆に会社のいう現場に従っているエンジニアについては

  • 頑張っていると評価される
  • 年収や賞与にいい影響がある(可能性が少し上がる)

という傾向が見られます。
(といっても客先常駐SEの年収は低いのでたかが知れていますが)
とにかく客先常駐SEはこのように現場を自分の意志で選べない、というのが問題点な訳です。

実績を作りたいクライアントの現場に行かせる理由について

会社が現場を選ぶ基準として実績を作りたいクライアントに行かせるという点があげられます。
これは優良企業や大手企業と口座を開くことで会社が信頼を得て、その後の取引が行えるからです。
特に今はコンプライアンスの関係でプロパーでないと口座が開けない企業も増えてきています。
エンジニアを突破口に使うことで会社にとってメリットがあるわけです。

これがたまたまいい現場であればそれに越したことはありません。
ただし大手企業であったり知名度が高いというだけで必ずしもいい現場とは限らないのが現実です。
そしてその場合エンジニアにとってデメリットしかありません。

転職パンダ

こういった理由で現場を決定されると、

  • 会社の信頼問題もありすぐに現場を変更することができない
  • 長期で参画することを強制される
  • 高いパフォーマンスを求められる

という問題がおきがちです。

著者も実際こういった内容でエンジニアと会社が揉めたり退職に至った事例を多数見てきました。
どうしても会社主導の現場決定というのはこういった弊害があるわけです。

 

客先常駐SEの現場を変更してもらえない理由について

それだけではありません。
客先常駐の現場変更が難しい理由として、営業のコストという面も大きいのです。
ちょっと意外な感じがするかもしれませんがこれも十分大きな理由です。

中小のSES企業の営業は非常に忙しいことが多いです。
プロパーや外注を稼働させていて多い人だと何十人も稼働させている訳です。

転職パンダ

こういったエンジニアの

  • トラブル対応
  • 請求書や契約対応
  • 面談対応
  • 契約終了に伴う営業

こういった全てを営業が賄うわけですから、かなりの負荷がかかっています。
人によっては毎日終電近くまで仕事をしている営業も少なくありません。

エンジニアの立場は低いのが実態

そういった中ですぐに現場を変えてほしいというのは営業や会社からしたらワガママと取られてしまうことが
多いのです。
実際著者がSES営業をしていた時にはそういう雰囲気でしたし、業界的には一般的にそうなっているようです。
このようにエンジニアの立場が低いというのも客先常駐の特徴として知っておくといいでしょう。

結局のところ客先常駐のような派遣ビジネスにとってエンジニアは月●●万円のお金を運んでくるツールに過ぎないわけです。
そこまで極端な見方をしている方ばかりでないかもしれませんが実態はそうです。
会社経営を合理化しようと思えば思うほどエンジニアの幸せを実現するのが難しくなってしまうのが人材ビジネスと言えるのです。
このあたりの事も客先常駐SEには是非知っておいてほしいなと思うのです。

これでも常駐先を変更できない・・・!著者の体験談について

では次に著者がSES企業で営業をしていた際の体験談についてお話しようと思っています。
これはひどい!と思うかもしれませんがこの業界ではこういった事は日常茶飯事なんですね。
よくある例として参考にしていただければと思います。

ケース①面談時と言っていた内容と違う現場に派遣される

面談時の説明と違う内容の作業をさせるというのは実は結構多いケースです。
こうなってしまう理由は簡単です。
要するに外注で派遣されるエンジニアの扱いが悪いからです。
現場からしたら高いお金を払っているのだから何をやらせても当然とういう意識なんですね。

特に客先常駐SEの扱いのひどさというのは様々なところで目にする部分です。
これは業界の構造の問題がからんでくるのでなかなか改善が難しいところです。
客先常駐SEである以上こういった理不尽に我慢し続けるしかないわけです。

そして所属会社に現場を変えてくれるように言ったら拒否される、というのも業界あるあるです。
やはり客先常駐はデメリットが大きいと言わざるを得ません。

転職パンダ

ケース②仕事がなさすぎる・放置される

全然仕事を与えられない、放置されるというのも客先常駐ではよく目にする光景です。
こうなってしまう理由は簡単です。

  • プロパーが自分の仕事で忙しく関わっている暇がないから
  • 外注の管理者のポディションが明確でない現場が多いから
  • 指導や教育など面倒くさいから
  • 外注に関わるメリットが少ないから
  • 何かあったときの責任を負いたくないから

などです。

じゃあ外注を雇うなよ、と言いたくなりますよね(笑)
でもプロジェクトは忙しいから雑用やプロパーがやりたくない仕事だけ何の説明もなく回ってきたりします。
これも客先常駐SEの立場の低さが原因ですよね。

転職パンダ

ちなみにこういった現場でも会社都合で現場変更ができなかったりします。
このような現場で長期参画を強制させられたりという地獄のようなケースも著者は見てきました。
まさに社畜と言えますが、これが客先常駐SEの恐ろしさですよね。

もうムリ!どうしても現場を変えたい人はどうすればいい?

上記したように、自ら現場を変えるというのは非常に難しいものです。

実際に現場から退場するケースの多くは、

  • 素行が悪く、クライアントからチェンジを依頼される
  • メンタルを病み、休職となる

という、いずれにしても会社には居づらくなるケースです。

どちらにしても、SEとしての人生はかなり厳しくなってしまいますので、避けたいところです。

他には、

  • クライアントからセクハラ、パワハラを受けたと訴える

というケースがありますが、会社が抗議してくれることはまずあり得ません。言うまでもなく今後の受注に差し支えるからです。ですから、結果的にはメンタルを病むまで放置されることが多く見られます。

更には、

  • 退職をほのめかして現場を変えるよう自社に掛け合う

こともなくはありませんが、その時点で出世の道は絶たれますし、会社に居づらくなることに変わりはありません。「あいつはわがままだ!」と上司だけでなく同僚からも疎んじられる可能性もあります。なぜなら、一緒に現場に投入されたときに、同じように退場されたら困るのは同僚だからです。

一番確実な退場方法は実際に「退職」することです。

勿論、会社からは、契約が終わるまでいてくれ!とか、最悪の場合は契約途中でやめるなんて訴えてやる!など脅迫をしてくる場合もありますが、法律的な根拠はまるでなく、むしろ法律は労働者の味方ですから全く耳を貸す必要はありません。一般的には2~3週間前に退職届を出せば済みます。

ですから、どうしても現場を変えたければ、退職・転職を考えることをおススメしています。

派遣先の現場は運次第!病む前に転職を

このように、客先常駐の大きな問題として現場に問題があっても変更が難しいという点があげられます。
そして会社都合のためいい現場に派遣されるかダメな現場に派遣されるかというのは運次第の面があります。

また、客先常駐の場合現場がコロコロ変わります。
一時的にいい現場にいけたとしても次にクソみたいな現場に当たることもあります。
個人的な感想ですが、いい現場は全体の1割~よくて2割です。
ダメな現場は5割を超えます。

転職パンダ

客先常駐は契約更新の現場変更の度にこうした抽選を半年~一年に一回受けているわけです。
そしてトラブルがあると評価が下がったり現場を抜けさせてもらえない圧力をかけたりするわけです。
こういった客先常駐SEを取り巻く環境がうつ病や精神疾患を引き起こす温床になっていることは間違いありません。
実際著者の知り合いでもこういった原因で病んでしまったケースも多数存在します。
このようにデメリットの多い客先常駐。やはり病んでしまったり自分のキャリアを棒に振る前に転職することがおススメです。

SES会社からの転職で年収UPを実現した人に話を聞きました

SES会社にいらしたんですよね。どういった仕事をしていたんですか?
当時飲食業界からの転職だったため、未経験でシステムエンジニアになりました。
最初はテスター業務を複数経験し、運用監視の現場に一年半勤務しました。ITの基礎はその運用監視の現場で学ばせてもらい、BP(ビジネスパートナー)として単身で現場に入っていたのにもかかわらず、プロパーのひとは経験が浅かった自分に対しても優しく教えてもらいました。
現場も同世代が多かったため、とても話しやすかったのと、懇親会なども頻繁に開かれたために仕事に対するモチベーションは上がってました。
資格も取得したのですが、一向に自身の給与に反映されないため、本部に相談したところ、現場のローテーションで給与に反映されるというはなしだったので、ローテーションを決意したのですが、現場のローテーション後の単価は明らかに上がったのにも関わらず給与に反映されてませんでした。本部に問い合わせしたところ給与に反映は今聞いたと言われたので、話が違っている点に会社に不満を持ったため転職を決意しました。
若手エンジニアの木崎さん(仮名)
SES会社にありがちな儲けのからくりですね。私もその点はいつも不満でした。それで何歳の時に転職されたんですか?
28歳です。当時は2014年7月でしたね。
若手エンジニアの木崎さん(仮名)
転職後は元請けの会社に行ったんですよね。
転職は運用の現場にてお世話になっていた先輩から声をかけていただき、その会社に面接にいきました。会社自体大きい会社ではないため、面接時に運用監視の現場での評価がそのまま反映させてもらい、給与に反映もさせてもらいました。
仕事としては運用監視の現場に戻りました。しかし、BPではなくプロパーとしての参画になったため、より深い業務をやらさせてもらえたり、リーダーとして現場を回していました。
資格もさらに取得し、資格手当もある会社だったため、給与が上がるための目標が分かりやすかったのも良かったです。
運用監視の現場のローテーションとしてサーバ構築の現場にも参画をしたので、自身のスキルアップができた点もシステムエンジニアとして成長ができました。
若手エンジニアの木崎さん(仮名)
給料も上がったのですか?
年間で80万アップです。
若手エンジニアの木崎さん(仮名)
それはなかなかのものですね。満足度で言うと何点になりますか?
80点でしょうか。概ね満足していますが、もっとキャリアアップしたいという欲もあります。
若手エンジニアの木崎さん(仮名)
向上意欲が素晴らしいですね。本日はありがとうございました!

まとめ

客先常駐SEと現場変更についてお話してみました。
この記事は著者の経験や知り合いのエンジニアの体験談を参考にして構成したものです。
是非あなたの参考になればと思います。

客先常駐から脱出し優良企業に転職するためには専門のエージェントを利用したほうがぐっと効率がよくなります。
著者のおススメの企業を紹介しておきますので是非登録して活動をスタートしてみてください。
あなたのエンジニアライフが豊かになるようにお祈りしております。

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