フリーランスエージェントの手数料(中間マージン)を比較する

この記事では、

  1. 手数料(中間マージン)をたくさん引かれている気がする
  2. 単価が相場に比べて安いような気がする。もっと単価を上げたい。
  3. 中間マージンが少ないエージェントを知りたい。比較したい。

という方に向けて、フリーランスエージェントの手数料(中間マージン)について解説していきたいと思います。

是非参考にして下さいね。

フリーランスエージェントとの契約はどうなる?

まずは基本的な部分から解説します。基本的なことは知っているという方は読み飛ばして結構です。

フリーランスエンジニアの多くが現場に常駐します(その方が安定して稼ぎやすいからです)。

そして、フリーランスエージェントから案件の紹介を受けた場合、一般的にエンジニアは常駐先(お客様)ではなくフリーランスエージェントと契約(準委任契約が一般的)を結ぶことになります。

一方、フリーランスエージェントはクライアントと契約(準委任契約が一般的)を結びます。

つまり、

「企業」⇔「フリーランスエージェント」⇔「フリーランスエンジニア」

となる訳です。

私
準委任契約とはSES契約と呼ばれているものです。簡単に言うと時間あたり幾らという契約ですね。請負契約と違って完成責任を負いません。

間に元請けやSierが仲介している場合はさらにその企業同士で契約を締結します。

例えば、基幹システムの案件の場合、SIerが元請となる場合が多いので、

「企業」⇔「SIer」⇔「フリーランスエージェント」⇔「フリーランスエンジニア」

となります。

私
このように発注者から最終受注者までの間に複数企業や仲介会社が入ることを「商流」といいます。

一般的に中間にはいる企業が多いことを商流が深い、といったりしますね。

ちなみに、下記でも言及しますが、フリーランスエンジニアが直接SIerに口座を持てる(直接取引できる)ケースは殆どありませんので、エンジニアはフリーランスエージェントや下請けベンダーを挟むのが一般的です。

手数料(中間マージン)の相場は10~25%

上記のように、フリーランスエージェントを介して仕事をする際に、フリーランスエンジニアがエージェントに支払うサービス費用の事を手数料(中間マージン)と言います。

簡単に式として表すと、一般的なケースでは

①月単価×②手数料率(マージン率)=③エンジニアの報酬

となります。

②手数料率(マージン率)の相場は10%~25%です

手数料(中間マージン)は公開していないフリーランスエージェントが多いのが実情です。

しかし、手数料(中間マージン)を公開しているエージェントの情報などを加味すると、相場はおよそ10~25%と想定されます。

この相場でエージェントがマージン率を設定している理由がいくつかあります。

まず、あまり高いマージン率を設定するとフリーランスエンジニアに敬遠され、他エージェントに人材が流れてしまいます。

次に、発注側であるクライアントとのトラブル回避のためです。

例えば、クライアントは100万円で発注、マージン率が50%だったとすると、フリーランスエンジニアは報酬50万円の案件として参画することになります。

つまり、100万円分の仕事を頼んだクライアントに対し、フリーランスエンジニアは50万円分のスキルや仕事をするというミスマッチが発生してしまうのです。

いわゆる「スキル見合い」の原則が崩れてしまうということですね。

その結果としてトラブルが発生するリスクがあるため、極端に高い手数料(マージン率)を設定するようなことはしません。

手数料(中間マージン)の設定方法はエージェントによって異なる

手数料(中間マージン)の設定方法にも色々なものがあります。

エージェントによって設定方法は異なりますが、大きく3つのタイプに分けられます。

  1. 契約回数によって変動
  2. 利率一律
  3. 受注金額によって変動

①契約回数によって変動

契約階数が増えるごとに、マージン率が下がっていきます。

初回から5回目までは20%、10回目までは15%、それ以降は10%というような形で、実績を積み重ねることで手数料が減る仕組みです。

このタイプのエージェントの場合、継続的に契約をすることでエンジニアの利益が増えるようになります。

エージェント側からすると、中抜き(直接取引)のリスクを低減するとともに、優秀なエンジニアと継続して取引することを目的としたものだと言えます。

②利率一律

案件の受注金額等に関わらず、一律のマージン率で設定します。

この方法で手数料を設定しているエージェントは、ホームページなどで手数料(中間マージン)を公開している場合があります。

③受注金額によって変動

案件の受注金額によって、マージン率を決定します。例えば、50万円までは20%、80万円以上は10%という内容です。

設定ルールはエージェントによって異なり、会社が決めたルールに則っているケースもあれば、営業にマージン率の決定権があるケースもあります。

中間マージンは必ずしも搾取とは言えない

フリーランスエージェントを使うメリットには、

  1. コネクションがなくても仕事が取れる。
  2. 単価交渉をしてくれる(エージェントによる)
  3. トラブル対応をある程度任せられる(ある程度のフォローはしてもらえる)。
  4. SIerに口座を持っていなくても仕事が取れる。
  5. 個人事業主には福利厚生はないが、類似のサービス提供をして貰える。
  6. 個人事業主には雇用保険がないが、現場から切られても早々に次の現場を見つけることができる。

というものがあります。

単価の50%を持っていかれてしまっては搾取と言わざるを得ませんが、上記のようなメリットを10~25%の手数料で教授することができるのは大きいと言えます。

そして、上記のようなメリットを感じてエージェントを使うエンジニアが多いからこそ、多くのエージェントが成立している訳です。

複数のエージェントが入る場合は搾取である

しかし、商流が深い場合は搾取ではないとは言い切れません。

フリーランスエージェントがフリーランスエージェントを経由している場合もなきにしもあらずですし、エンジニアをかき集めたいSES会社がフリーランスエージェントを利用しているケースもあります。

こういった場合だと、3社を挟み、各社のマージン率が20%で、月単価100万円の仕事とすると、

100万円×80%×80%×80%=51.2万円

とエンジニアの報酬が約2分の1にまで落ち込んでしまうことが分かります。

いわゆる多重下請け構造の闇と言うものです。

これはもう搾取と言ってしまっても過言ではありません。

これを防ぐためには、しっかりとした営業力と知名度があり、直案件を獲得できるフリーランスエージェントを選ぶことが重要です。

クラウドソーシングと比較すると高さを感じるが・・・

あるクラウドソーシングの会社の場合、20万円を超える金額の手数料率は5%となっています。

ですから、手数料だけをみると圧倒的にクラウドソーシングの方が低いです。

しかもリモートワークができるため、非常にメリットを感じる人も多いと思います。

しかし、非常に大きな問題があります。

  1. 価格競争が激しく、受注単価が低い。
  2. 請負契約で成果物に責任を持たなくてはならない。

です。

この理由として、システム開発の主要プレーヤーたる大企業のシステム開発は契約やセキュリティ上、リモートワークで発注されることはまずないことが挙げられます。

その結果、クラウドソーシングをする企業は中小企業の小粒の案件が多く、数も少なくなります。

一方、副業したい人は山ほどいますから、競合は異常な位多く、1つの案件について50件の応募が殺到することも珍しくありません。

結果、単価は低くなり、責任が重くなるという訳です。

このように、単純に手数料率で比較すると失敗することになりかねませんので、慎重に考えるようにしましょう。

SES会社と比較すると明瞭価格で良心的

私もSES会社にいたことがありますが、月単価で80万円という金額が顧客であるSIerから自分の会社に支払われていました。

給料としては、手取りで25万円でしたから、給与総額では40万円程度だったと思います。

雇用保険や厚生年金、所得税等が源泉徴収されていますから、手取りと給与総額の差は仕方ない部分もありますが、

単価の50%にあたる差額の40万円はどこに消えたのでしょうか??

多かれ少なかれ、SES会社の給与の実態としてはこのようなものです。

案件が途切れた時のバッファとしての内部留保であったり、会社経費、役員報酬、配当に回されている訳ですね。

私が嫌だったのは、SES会社として本来不要はずの高額家賃や、高額な役員報酬、無意味な株主への配当が行われていたことです。

これは道義的に許されるものではないと思います。

対して、フリーランスエージェントの中間マージンは10%~25%ですから、決して高くはありません。

フリーランスは仕事の切れ目もありますが、手取りが多くなれば貯金もできます。会社にリスクへの備えを任せる代わりに自分でリスクへの備えを行えばよいということですね。

なによりも、自分で稼いだお金が訳の分からないところに回されることがなくなりますので、精神衛生上好ましいと言えます。

フリーランスエージェントの手数料(中間マージン)比較

公開できるエージェントはごく一部になってしまいますが、ここでは2つのエージェントをご紹介します。

【midworks】 手数料率:10~15%(給与保障のプランの有無で変動)

株式会社Branding Engineerが運営するフリーランスエージェントです。一都三県(神奈川、埼玉、千葉)で働ける方のみご利用できます。

3000件以上の豊富な案件数を誇り、非公開案件が80%以上を占めます。エンジニア案件やweb系案件に強い上に、週3日からOKの案件など、働き方の選択肢も豊富です。

給与保障制度、フリーランス賠償保障など、福利厚生や保障が充実しているのも大きな特徴で、駆け出しのフリーランスエンジニアには特におすすめのエージェントです。

【Pe-BANK】 手数料率:12%~8%(契約回数で変動)

株式会社PE-BANKが運営する老舗エージェントです。全国展開していますので、地方の方でもご利用できます。

取引企業1000件以上で、案件は常時5万件以上で、Java、.NET(VB/C#)、インフラの順に案件が充実しています。

他のエージェントと少々異なり、手数料(中間マージン)という考え方ではなく、共同受注契約で報酬を「分配する」という考え方です。

その分配率は契約回数毎に変動する形で、12%(1回~12回)、10%(13回~24回)、8%(25回以上)となっています。

まとめ

まとめると、

  1. 手数料(中間マージン)はエージェントによる搾取とは限らない
  2. 手数料(中間マージン)のマージン率と設定方法はエージェントによって異なる
  3. 手数料(中間マージン)の相場は10~30%

となります。

また、紹介される案件の商流も大変重要なポイントです。

自分でコネクションを多く持ち、案件を自力で受注可能なフリーランスエンジニアは多くありません。

フリーランスエンジニアにとってフリーランスエージェントは必要不可欠な存在と言えるでしょう。

しかし、手数料(中間マージン)については非公開とするエージェントが多いため、事前にコンサルタントに確認をしてみることをおすすめします。

また、手数料(中間マージン)の比較をする上でも、フリーランスとして安定した案件参画をするためにも、エージェントは一本に絞らずに、複数登録をしておきましょう。

ご参考になれば幸いです!