SIerはつまらない?楽しくない?業界人が語る3つの原因とは

このページではSIerがつまらないとか楽しくないと言われている原因についてお話していこうと思います。

  • SIerから転職したいと思っている
  • 年収が低くてうんざりしている
  • スキルアップできない環境にいる
  • キャリアアップしたい
  • WEB系へキャリアチェンジしたい

こういった方向けの記事です。
著者も実はSIerから出身です。
その後転職しフリーランスになったのですが、少しでも自身のキャリアを見つめなおす参考にしていただければ幸いです。

あわせて読みたい→SIerとは?一目で分かる業界地図と仕事内容【図解付き解説】

SIerがつまらない原因①金銭面についての不満

まずSIerで働いてる不満として最も多いのが年収に対する不満です。
残念ながらSIerの年収システムは成果主義や能力主義とは大きくかけ離れたものです。
そのうえで企業ごとの年収格差も非常に大きいため、正当な評価を求めるエンジニアにとっては
最悪な環境ということができます。

転職か?我慢して働くか?SIerで働くことのジレンマ

SIerで働くエンジニアの多くはこういった環境の中でジレンマを抱えています。
ではこのような状況が起きてしまう理由はどういったところにあるのでしょうか?

ベンチャー企業や中小企業と違いSIerの場合、多くの社員を抱えています。
そのため、大規模な組織を運営するうえではどうしても給料体形を画一的にせざるを得ません。
本来であればエンジニアの場合、個人のよるパフォーマンスの違いが大きくでる職種です。
ここで大きなギャップが生まれてしまっているのです。

頑張っているエンジニアからしたら自分のパフォーマンスに対する評価が低いことは大きな不満に繋がります。
かつ今はITエンジニアは売り手市場です。
優秀な方であれば転職し、環境を変えることで年収が大きく上がる可能性は非常に高いでしょう。

このようにして優秀な人は転職し流出し、そうでない人が残りがちになってしまうのです。
少し話がずれてしまいましたが、これがSIerにおける年収問題の概要です。
ではもう少し具体的な話をしていこうと思います。

SIerの年収について

SIerの年収の特徴として「ランキング上位のSIとそれ以外の格差が大きい」という点があげられます。
ユーザ系・メーカー系・独立系いずれも上位SIerの平均年収は700万円台後半から800万円台を軽々と超えてきます。
その一方で中小SIerの場合平均年収400万円台とかもザラですので、その格差の大きさに愕然とします。同じSIerの中でも勝ち組と負け組の明暗がはっきりと分かれてくるのがわかるのではないでしょうか。

(参考画像:就活の未来より引用)※トランス・コスモス社とNRIの年収比較

また、SIerで就業経験がある方であれば感覚でご理解いただけると思いますが、
年収=エンジニアとしての能力

では決してありません。
SIerの中でいえば、単純に優良企業に所属しているかどうか、というのが年収の差に繋がっているのです。

もっともいえば部長やマナージャー職も能力的に優れていて賃金に見合った働きをしているかというと別にそんなこともありません。
こういった現実を知ると下位のSIerで低賃金で働いているのがバカバカしくなってきますよね。

SIerの評価と昇給について

SIerの評価や昇給システムというのは非常にシステマチックに決まっています。
これに馴染めず辞めていく人も多いのは事実です。
では具体的にどういった方法で評価や昇給が決まっていくのでしょうか。

評価制度について

評価は多くが上司との人事面談によって決定します。
様々な評価(といってもそんなに大したものではないですが)を元にベースの給料を決定していきます。
例えば入社二年目の社員のAさんを例にだしてみました。
(これはあくまでも参考例ですので金額はランダムです)

入社二年目の査定区分
・A-1 270,000
・A-2 265,000
・A-3 260,000
・B-1 255,000
・B-2 250,000
・B-3 245,000
・C-1 240,000
・C-2 235,000
・C-3 230,000

自身の立てた目標や様々な項目を評価付けし、トータルでどのランクに該当するか算出し給与を決定します。
これの何が問題なのでしょうか?
最も問題なのは基本的にベース金額が勤務年数ありきの査定になっていることです。

勤続年数三年の優秀なエンジニアが勤続年数六年目のダメなエンジニアの年収を下回ることも
充分にありえる世界なのです。

これではとても実力主義とは言えないですよね。

昇給は上司が生殺与奪を握る

さらに大きな問題があります。
評価の判断を下すのは上司なので、自然と権限が集まります。
その結果として「上司に気に入られるほうが出世する」という何とも日本的な組織構造が成立しやすくなってしまうという面があります。

もちろん経験者がマネジメントを行ったりプロジェクトを推進することに異論を
唱える人は少ないと思います。
問題なのは

  • 上司と人間的に合わない
  • 上司に嫌われている
  • 上司が理不尽である
  • 部下のほうが優秀である

エンジニアがこういうケースに置かれた場合です。
よくよく考えてみたらSIerのような大きな組織でたくさんの人が集まり一緒に仕事をしていたら
上記のようなことって一定の割合であるわけです。
こういった場合「確実に損をしたり不利になるのは部下であるエンジニア」であるという点が
大きな問題なんですね。

これはエンジニアとしては大きなリスクだと思います。
こういった問題が起きた時にエンジニアとしては

・諦めて我慢して働く(社畜化する)
・転職する

こういった選択しか残されていないのが現実なのです。

そして上段でも述べたように優秀な人は流出しがちですから、上司として残るのはそうではない人のケースがよくあります。
こういった上司の下で働く優秀なエンジニアが不満をもって転職し流出する、という負のスパイラルが繰り広げられているのです。

SIerがつまらない原因②環境や技術面についての不満

次に大きいのが環境や技術面についての不満です。
いうまでもなくエンジニアにとって開発環境は何より大事です。

枯れた技術を使っていたり、何のスキルアップにもならない現場で働くと誰しもがモチベーションが下がります。
それだけではありません。
キャリアアップという観点からみると「自分の市場価値が全くあがらず時間だけを浪費している」というのは大きなリスクととらえるべきでしょう。

エンジニアとしての時間は誰にでも平等で、バリバリ働けるのは約30年です。
無駄な時間を過ごすだけの余裕がないのは誰の目から見ても明らかです。
あなたの現在の職場環境はどうでしょうか?

プログラミングができないので楽しくない

SIerの場合、一定の経験を積むとプログラミングでなく、マネジメント側に回ることが多いため
いわゆる「プログラミング」という作業をする機会が極端に減ってきます。

プログラミングが楽しくてエンジニアになったのに開発作業ができないという不満を抱える方も多いです。
SIerの場合、年次を重ねれば重ねるだけプログラミングからは遠ざかっていくものです。
開発者になりたかったに結局「IT業界で旗振り役」をしているだけ、というケースもあり悩む方が多いのです。

将来どうなりたいか自分と向き合おう

そもそもプログラミングというのは何歳でもできます。
35歳限界説というのはSIerの組織構造から出てきた言葉で今や何の意味もありません。
(もちろん一定の問題提起をしてくれる言葉ではありますが)
少し話がずれますが著者の知り合いで60代でバリバリ開発をしているフリーランスがいてかっこいいな、と思ってしまいます。

いずれにせよSIerでは年を取ればとるほど開発からは遠ざかっていきます。
ですので自分のキャリアと本当にやりたいことを見つめなおしてみるといいでしょう。

SIerはレガシーな環境での作業がほとんど

これはよく言われています。
SIerはIT業界の最新技術からは一歩も二歩も遅れた環境を仕事をしていることがほとんどです。

そもそもSIerでの開発と一般的なWEB開発を同じように考えることがおかしいかもしれません。
SIerの場合あくまでもユーザーの指定した環境や言語で、依頼された納期に仕上げることが全てです。
合理性やパフォーマンスユーザー目線というのは最も重要とされていないことが多いんですね。

これはいわゆるWEBエンジニアからすると非常に苦痛な環境ともいえるでしょう。
例えているのなら、ホームランバッターが送りバントやシングルヒットばかり狙えと指示されているようなものです。
もちろんこういった環境で働けないワケではありませんが、ただただ無駄な時間に感じてしまうということが
多くのエンジニアの感想としてあるわけです。

非合理的な作業や承認フローや紙でのやりとり・・・SIerでの作業でのイライラ

著者もSIer出身なのでこのあたりはよくわかります。

  • こういうやり方をすれば無駄が省けるのに
  • 何故そういう無駄な作業をするの?
  • 承認フローをもっと簡潔にしようよ
  • 営業は一体何を考えている?
  • とにかく無駄な紙でのやりとりが多い

などなど思い出しただけでも笑ってしまいそうです(笑)

今だから笑えますが、当時は本当にストレスだったことを思いだします。

人を大切にしない、人身売買のような環境

SIerで働いているととくかく人がよく辞めます。
隣の席で働いていた人が翌日いきなり飛んでいた、なんてことはよくあるケースです。
とにかく外注社員はよく辞めます。
それだけではありません。
SIerの正社員も精神を病んだり、肉体的につらくて辞めることはしょっちゅうです。
誰も得してないじゃないか、という気もしますが負け組SIerはこれが現実です。

SIerの仕事はユーザーの依頼に応える成果物を期日までに納品すること。
それは間違いありません。
ただしそれが行き過ぎてしまっているため大事なものが失われてしまっているのも確かです。

こういった問題は業界の下請け構造が原因です。
エンジニアが一人頑張ったりしたところで根本的な解決になることはありません。
日本のSIerはどこかでこういった体質から脱却できるのでしょうか?

SIerがつまらない原因③キャリアについての不満

最後にキャリアに対しての不満についてお話していこうと思います。
SIerで働くと「良くも悪くも将来が見えてしまう」という面があります。

自分の10年後、20年後というのが明確にイメージできてしまうのです。
自分の先輩社員を見れば、年収や作業内容など自分の将来と同じだと思っていいでしょう。
また、下世話な話ですが生活レベルまで本当にリアルに想像できます。

高い年収をもらっているSIer社員であればそれは夢があるかもしれません。
ただしそうではない社員にとってはある意味非常に残酷な話です。

また、本来であれば自分のキャリアは自分の頑張りによって構築するものですがSIerの場合ですとそれが困難なのは本文でもお伝えした通りです。
キャリアの構築が難しいうえに頑張りが評価されにくいのは間違いありません。
こういった理由でSIerを転職するエンジニアは後を絶たないのです。

SIerで働く人は安定志向が多い

そもそもSIerで働く人は安定志向が強いとも言えます。
これは本当に人それぞれです。

  • キャリアを構築できない
  • 年収が上がりにくい
  • 評価されない
  • スキルが身につかない
  • プログラミングできない

などなど、本文で様々なSIerのデメリットを述べました。
一方でSIerであればいきなりクビになったりということはありませんので
安定性は担保できます。
ですので

安定性>様々なデメリット

という考え方の人であればSIerはもってこいかもしれません。

また、言葉は悪いのですが平均以下の能力で

  • 他社では活躍できない
  • 年収アップが見込めない
  • これ以上の待遇で働けない

という方にとってもいい環境かもしれません。

その一方で優秀であったり向上心があったり、キャリアアップしたいエンジニアにとっては
最悪な環境であることことは間違いありません。

会社に対して魅力を感じない

SIerを辞める理由として上位に上がることが多いのが「会社に魅力を感じない」という点です。
会社と正社員の関係というのは難しく、人間関係にも似ています。
相思相愛であったり互いに尊敬できる関係がベストなのですが、現実的にはそうもいきません。

冷めきってしまうと「単に働いて給料をもらうだけの組織」となってしまいます。
本文でも述べたようにSIerの場合様々な要因でモチベーションを落とすような環境が揃ってします。
SIerでは働いていて「会社大好き」という人はほとんどみたことがありません。

とはいえ、会社に対して全てを望むというのはあまり現実的ではありません。
一度客観的になり
・年収アップ
・キャリアアップ
・スキルアップ

などの面から本当にこのままでいいのか、と振り返り転職すべきか考えるようにすることが大切なのではないでしょうか。

 

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SIerがつまらない原因についてまとめてみました。
SIerからの転職組というのは非常に多いので転職を考えている方はまずは転職エージェントに相談してみましょう。
中でもSIerからの転職に強いエージェントを紹介していきますので参考にしてみてください。

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