特定派遣は結婚できる?やめとけ?ITエンジニアの将来とは

ITエンジニアの中でも非常に不安定と言われる特定派遣という働き方。
実際のところどうなのでしょうか?
このページでは

  • 特定派遣SEでも結婚できるの?
  • 将来性は大丈夫?
  • 年収はどれくらいが相場なの?
  • 派遣SEで正社員に転職したいと考えている

こういった方にむけて業界経験の長い筆者が詳しく解説していこうと思います。
では早速見ていきましょう。

注意

「特定派遣」は簡単に言えばSES会社が派遣先と簡単に派遣契約を結ぶことができるという制度でした。こう書くといかにも悪法のように見えますが、実際多くのSES会社が悪用していました。こんな制度が長く続く訳はなく、平成27年9月30日施行の労働者派遣法改正法で廃止されています。そのためこの記事は不要ではありますが、SESというビジネスが成立してきた歴史的な経緯として残しておくことにしました。

そもそも特定派遣とは?

そもそも特定派遣とは一体どういったものなのでしょうか?
ごくごく簡単に説明すると「派遣会社と契約している正社員・もしくは契約社員」ということになります。
彼らは派遣会社と契約し、案件ごとに現場に行き開発などの作業に携わります。

特定派遣の何が問題なの?

特定派遣の場合、一応形式上は正社員なのですが問題があります。
彼らは正社員とはいえあくまでも「案件ベース」の雇用という点です。

もし派遣先がなくなったり案件がなかなか見つからなかった場合、
派遣会社は賃金を負担しなくてはいけません。
そのためエンジニアの年齢が高くなると減給や解雇をさざるを得ないわけです。
こういった諸々の問題があるわけですが、詳しくは「特定派遣のリスク」という段落で述べていきます。

(あわせて読みたい→特定派遣で将来が不安?その末路とは?経験者が語る恐怖!

IT業界の中での特定派遣の地位とは?

IT業界の中のヒエラルキーの中で特定派遣の地位は極めて低いです。
派遣社員などと同じで最底辺といっても過言ではありません。

IT業界の場合、Slerを頂点とした多重構造から構築されています。
エンジニアとして働く場合、より頂点に近い地位で働くほうが報酬や安定性が高いのは
いうまでもありません。

参考→(paiza開発日誌

私

もちろん好き好んで特定派遣をしている、という人ばかりでないかもしれません。
ただし今の待遇に不満であればこういった構造を理解すること。そして少しでもいい環境で働くという努力は必要不可欠です。

特定派遣エンジニアは結婚しちゃダメ?そのリスクとは?

「特定派遣のエンジニアは結婚してはダメ」と業界でよくいわれています。
では一体どういったリスクがあるのでしょうか?

実はかなりたくさんあるのですが三点にまとめて解説しました。
これをきっかけに特定派遣から脱出し、まともな職場に転職できるよう祈ってます!

特定派遣は年収が安い

まずこれにつきます。
何故年収が安いのか?という点について。

これは上段の「特定派遣の地位について」でも説明した内容と一部重複します。
IT業界の場合、Sierを頂点とした多重構造となっています。
お金は上流から流れてきます。

ちょっと雑な説明をしてしまうと「上流のほうが偉い」ということです。
これはSierやベンダーで働いていた人ならよく理解できると思います。
もちろん「上流で働いている人のほうが賃金が高い」「待遇がいい」
というのも当然です。
彼らは30代で年収1000万円プレーヤーもいますし、総じて年収は高いです。

(あわせて読みたい→客先常駐しているSEの年収と給料はどれくらい?やっぱり負け組?

以下は大手Sierの平均年収ランキングです。
新卒社員も含めた平均年収、なのである程度経験を積んだ社員の年収は推して知るべし、という感じです。

(参考)

一位:野村総合研究所(1091万円)
二位:日本オラクル(983万円)
三位:三菱総合研究所(957万円)
四位:ITホールディングス(871万円)
五位:電通国際情報サービス(871万円)
六位:都築電気(846万円)
七井:日立製作所(827万円)
八位:キャノンマーケティングジャパン(810万円)

特定派遣の年収と将来の怖い話

一方で派遣SEはどうでしょうか?
30代で年収400万円、というようなケースも決して少なくありません。
著者の知人でも年収350万円とか400万円でボーナスはほとんどなし、みたいなSEは結構います。

さらに恐ろしいのが特定派遣の場合、大手企業などと違い定期的な昇給が見込めないところです。

私

年収400万円とかで40代に突入しそのまま現役を終える、ということもありがちなパターンです。
このあたりに気がつき若いうちに頑張って転職活動をできるか、ということで生涯賃金に大きな違いがでてきます。

特定派遣はいつクビになるかわからない

特定派遣のリスクとして「いつクビになるかわからない」という点があります。
もちろんアルバイトではないので、いきなりクビになるというケースは少ないと思います。

ただし特定派遣のビジネスモデルの場合、あくまで「案件ありき」だということを忘れてはいけません。
怪我や病気に対する補償はほぼ皆無に等しいです。
残念ながら派遣会社はリスクを負いませんから実質はフリーランスやアルバイトに近い待遇なんですね。

私

派遣会社のビジネスモデルですとこういったリスクヘッジをしないとすぐに倒産してしまいますから、当然といえば当然です。

(あわせて読みたい→客先常駐でクビや解雇になる?【派遣SEの恐怖と転職のススメ】

手遅れになる前に今、あなたができることをやろう

エンジニアができることとしては「なるべく早くクビにならないような会社に転職する」ということしかありません。
幸いにも現在SEは市場需要が高いため、転職活動はそこまで難しいものではありません。

やはり大事なのは、少しでも将来を見据えて活動する、ということです。
ただでさえエンジニアのピークは早いと言われてます。

私

気がついたらあっという間に40代です。もう転職もできない年齢でにっちもさっちもいかなくなる、というような事だけは避けてほしいものです。

特定派遣は社会的な地位が低い

結婚において、ある程度の社会的地位というのは必要とされているのが一般的です。
(もちろん中にはそういったことを全く気にしない、という稀有な女性はいるかもしれませんが)
特定派遣の場合、下手したらアルバイトやフリーターと同格で扱われることもあります。

(あわせて読みたい→【体験談】知人のフリーエンジニアが正社員になって思うこと

もちろん特定派遣のSEの中にもしっかりとしたスキルや経験を持っている人もいます。
また、エンジニア職というのは安定しているという意味では大変魅力で、
今や中高生のなりたい仕事ランキングでも上位にくる仕事です。
エンジニアが社会的なインフラ基盤を支えているといってもいいくらい、世の中にとってはなくてはならない仕事です。

エンジニア職は魅力だからこそ、特定派遣だけはやめよう

このようにエンジニア職自体は社会的な地位は低くなく、むしろ高いです。

問題なのは「特定派遣」というリスキーな働き方です。特定派遣という働き方をすることでエンジニアのメリットが全て台無しになってしまいます。

私

エンジニア職であればきっちりと正社員で安定した職場を選びましょう。
もし今結婚や結婚を考えている人がいるのであればなおさらです。

 

ITエンジニアとキャリアアップについて

さて、今まで特定派遣のリスクについて説明してきました。
次にITエンジニアのキャリアアップについて考えていきたいと思います。

まずは特定派遣をやめることが最低限のスタート地点です。
次に自分がどういったキャリアを構築したいか考えること。そのための手段として自分の希望企業に転職を成功すること。

私

このように逆算して「今自分が何をするべきか」ということを考えましょう。

特定派遣を脱出するのは目的ではなく、手段です。
自分の将来や家族が幸せになるための一つの方法に過ぎません。
それすらできないようであれば、今後キャリアアップなど望めません。
これだけは間違いありませんのでまずその点だけは肝に銘じておいていただけばと思います。

エンジニアの成功を分ける原因とは!?

日本には現在110万人を超えるITエンジニアがいます。
(参考→「IT人材白書2016」概要

多くのエンジニアがいるなかで、低年収層と高年収層ではっきりとした二極化が生まれているのが現実です。
・年収300万円~350万円程度のエンジニア。(主にアルバイトや派遣、客先常駐など)
・年収700万円~1200万円程度のエンジニア。(Sierやメガベンチャーや大手企業正社員)

ではこの二つの層のエンジニアのスペックがそこまで違うのでしょうか?
実はそうではありません。
実はそこまでエンジニアとしての能力に違いがないケースがほとんどなのです。

(あわせて読みたい→客先常駐しているSEの年収と給料はどれくらい?やっぱり負け組?

特定派遣は論外!?エンジニアの年収の差を生み出すのは環境

結論からいえば、こういった年収の差を生み出すのは環境以外の何物でもありません。
例えば現在年収1000万円をもらっているエンジニアでも、派遣やアルバイトという就業形態であれば年収は何分の一ももらえないでしょう。

逆にいえば今低年収で苦しんでいる人でも、きちんとスキルを磨き環境を変えるだけで大幅な年収アップの可能性は十分にある、ということがいえるのです。

特定派遣やアルバイトなど低年収からの転職を成功させるために

このような実態を知れば、派遣やアルバイトをしている無意味さに気がつくと思います。
今日からでも転職活動をするべきです。

ただし一点気をつけてほしいこと。
きちんと自己学習をしてください。
いくらエンジニアが売り手市場とはいえ、明らかにスキル不足の場合は転職活動が難航する恐れがあります。

(あわせて読みたい→SE転職の強みはこう答えよ!絶対受かる厳選6つの回答例

まずは客観的に自分のスキルを同年代のエンジニアと比較してみてください。
そのうえで
・自分のエンジニアとしての強み
・自分のエンジニアとしての弱み

を理解しましょう。

あなたの経験やスキルが標準以上です、という方ならすぐにでも転職できるはずです。
残念ながら標準以下でも安心してください。

私

幸い転職活動はいくらしてもいいのです。
今の仕事をしながらコツコツ実力を身につけ、きっと年収アップするという気持ちだけ持ち続けて努力していればきっと必ず転職に成功することでしょう。

知り合いの特定派遣エンジニアが結婚するために転職活動した話

著者の知りあいエンジニアでも特定派遣やアルバイトから正社員に転職活動し、
成功した例はあります。

特定派遣やアルバイトに甘んじてしまっている場合、何らかの原因があると思います。

・スキル的な問題で転職できない
・向上心がないため転職活動をしない
・学歴や職歴がネックとなり転職活動がうまくいかない
・面接が弱い
・実家暮らしなどで危機感がない

これだけではありませんが、ほとんどの場合こういったケースに
あてはまると思います。

結婚を機に転職活動をすることになった

著者の知り合いの場合、「実家暮らしなどで危機感がない」「向上心がないため転職活動をしない」
に当てはまっていました。

ただし、当時結婚を考えていた彼女がいて
結婚するか、それとも分かれるかみたいな話になったようです(よくある話ですが)

知人の場合いずれは結婚したい、と思っていたけどずるずると来ていたみたいで、これが転機になりました。
結婚するためには当然経済的に自立しないといけません。
当然ながら特定派遣ではやっていけないため、ある程度給料がいい会社に転職する必要があります。
ということでだらだらしてした知人も尻に火がついたようでした。

気合いだけで転職活動はなんとでもなる

もちろんドラマのように華々しくいきなり成功、という訳にはいきません。
正直転職活動って泥臭~いものです。
ただし一生のうち何十時間か転職活動を頑張るだけで生涯年収が全く違うわけですから頑張らないほうがどうかしているよ、という話をしました。

私

ちなみにその知人はゲームが大好き。
一つのゲームをやりこむとクリアまで100時間くらいかかることもよくありました。
100時間ゲームをやっても年収はあがりませんよね。
ただし100時間頑張って転職活動すれば人生変わるよ、という話をしました。

結果彼は正社員になって結婚できましたとさ!
めでたしめでたし。

まとめ

特定派遣で結婚できる?という点についてまとめてみました。
客先常駐や特定派遣のいわゆる「人売りIT」企業の危険さに気がついた賢明な皆さんはすぐにでも転職活動を始めるべきです。
理由はいくつかあります。
・若いほうが市場価値が高く転職しやすい
・客先常駐SEは低年収が多いため、容易に年収がアップできる
・40代になると転職先の選択肢が非常にせまくなってくる

などなど。
転職は少しでも若いほうが簡単なのは言うまでもありません。
また、若い時期の就職企業が生涯年収を大きく左右します。いかにここに気がつき早く転職活動するか、というのが派遣SEにとってのポイントになります。

生涯年収に影響があると思うと早く動かなくちゃ!となるよね。

転職パンダ
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転職に成功するために!転職エージェントを使うことを忘れずに!

退職のターゲット日が確定したら早速転職活動をしましょう。
転職サイト登録と転職エージェントを使う2パターンあるのですが、必ず転職エージェントを使うようにしましょう。
転職サイトの場合サイトから登録しポチポチして活動ができるので楽に見える反面、

・実は面接にいったら客先に派遣される会社だった
・内定がでたものの結局年収アップしなかった
・常に大量募集している企業がある
・隠れブラック企業だった
・入社前と入社後で言っている事が違う
・会社の雰囲気と全く合わなかった
・開発言語や手法が自分の好みにあわない

など手軽に見える反面大きなリスクを伴います。
その点、転職エージェントは

  • 社風や現場の雰囲気を知るエージェントから企業の情報をもらえる
  • 年収アップの交渉をしてもらえる
  • 非公開求人など優良企業の紹介を多数受けられる
  • キャリアアップの相談ができる

など大きなメリットがあります。
入社後のアンマッチやトラブルを避けるためにもあれば必ず転職エージェントを使うほうがおススメです。

私

実は転職エージェントを使ったほうがはるかに効率的なんだ。

当サイトおススメの転職エージェントも紹介しておきますね。早速相談してみよう!

転職パンダ
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